今朝の日経。ニッポンイストが「飢え死に寸前」と喧伝する中国大衆の栄養状況は意外と良いらしい。もう少し調べたくて現代アジア研究所の資料を見るとこんな研究レポートがあった:
主食・食肉の変化:日本・中国大陸・台湾 : "取得できた資料を2本掲載した。これでみると、1970年代末から、食生活は急速に改善されていることがわかる。また、80年代期には日本の摂取水準を凌駕し、3,000カロリー水準に到達しつつあることが知られる。ドル表示の1人当たりGNPは、88年、日本が20,120ドル、大陸中国は330ドル (ちなみに台湾は5,430ドル、いずれも1980年固定価格)で、大陸中国は日本の60分の1、台湾は11分の1である。その社会が1人当たりカロリー摂取量が日本より多いという状況になった。"
多ければいいというものでもないが、少なくていいというものではない。ニッポン政府は「メタボ、メタボ」を繰り返し、食べすぎないことが良いことだと宣伝しているが、自分たちが国民に十分に食い物を供給できないいいわけとして問題をすり替えているにすぎない。戦時中、宮沢賢治の詩「アメニモマケズ」のなかの「一日玄米4合と……」を「一日玄米2合と……」と書き換えた軍国政府と違わないではないか。
以前テレビで鎌倉武士の食生活が紹介されていたが、一日玄米5合にミソと野菜と魚。トータルで3000キロカロリーが優に超えていたと推定されると。それが鎌倉武士の強さの秘密。やはり十分に食べられない国民は元気が出ないのである。
最近、生活保護が受けられなくて餓死した人の話や、フリーターが一回の食事をそうめん一束(50グラム)に抑えて生活している例などを聞くと、現代日本はやはりおかしいと思う。生活の一番の基本である食料品の値段が余りにも高すぎるのである。その結果日本は先進国としては異常にエンゲル係数が高い。
理由は、言わなくてもお分かりになると思うが、ノーソン既得権集団が日本の食料品価格を恣意的に釣り上げているからに他ならない。
このままでは北京オリンピックばかりか経済戦争でも中国にボロ負けしそう。「腹が空いては戦は出来ない」のである。